ファシリテーターとWSデザイン(午後の部)
前回ブログの続き。
午前の部では、ワークショップデザインとファシリテータとは何たるかを学び、午後からは実戦篇。
参加者を3チームに分け、1チームがワークショップを企画し、2チームがそのワークショップに参加する。これを各チームが企画することで、トータル3つのミニワークショップが実施される。
初めてワークショップデザインを意識して企画してみた
うちのチームでは、アイスブレイク形のワークショップをデザイン。
今回は時間制約として40分で終わらせること。
午前の講義で、「ワークショップの目的が大事」と言われながらも、時間内に終わらせることを意識してタイムスケジュールばかりが気になる。
この辺りは、社会人として、成果を出すことよりも、形になっていることの方が評価が落ちにくいからなんじゃないかなと。形になっていると、成果が微妙でも「今回は仕方がなかったね」って言ってもらえる事が多いと思う。この辺り、ワークショップっていう今までにあまりなかったやり方を業務でしたいのであれば、見直さないといけない意識だとおもう。
で、実際に始めてみる。アイスブレイクはチーム対戦的な物だったのですが、参加者から
「こんなことしていいのですか?」 (←若干ゲーム性を崩壊させるような質問)
と言われる。
「大人として、常識の範囲で考えてください」
と答える。
アイスブレイクのミニワークショップ自体は恙無く終わったのですが、先生から
なんで「大人として、常識の範囲で」って制約を後付けしたの?
とのご指摘が。
自由な発想で創造性高く行くワークショップでは、参加者の同意よりもルール(アライアンス)が重要とのこと。痛感しました。
ワークショップを観察する
次は、別チームが企画したミニワークショップには直接参加せず、その様子を外から観察する。
すると
- チーム内で意見を出す人、肯定する人、黙々と作業する人など、その人で参加の仕方に色が出る
- 10分間の作業があると、最初の5分と後の5分で作業内容が全然違う
- ファシリテーターのコメントでチームの動きが大きく変わってしまう
今まで、ワークショップに参加者として参加するばかりだったので、こんなことに気がつかなかった。特にファシリテータのコメントで動きが変わってしまうのは、本当に印象深く、自分の振る舞いがワークショップに大きく影響してしまうのだと痛感。
後、10分間のワークでも、最初の5分と後の5分で内容が違う。でもワークショップを自分が企画していた時、単純に作業として10分でできるやろ!って勢いで時間割を決めてしまっていた。参加者が与えられた10分でどのように振る舞うのか、考えて時間割を決めないといけないなと。それによって、ワークショップも学校の時間割みたいになるのではなく、一つのストーリーになって行くのだと思う。
ワークショップに参加する
最後のミニワークショップ。ここは、やっと参加。いつものフィールドに戻ってきた感。
ただ、今回一つのチームで一つのゴールを目指してワークをした。
私自身がものすごーーーーーーーーく負けず嫌い。
今回初めて1つのチームでワークをすると、いつもよりすごく穏やかな気持ちで参加できていた。
※UX KANSAI連続セミナーに受講者として参加していたとき、他のチームに負けられない!という意識をすごく持って、自分ひとりギスギスしていた。と感じました。
競争性があった方が、成果物が良くなることもあるとおもうが、(もちろん人数制約はあるが)1チームワークショップもありだなーと思いました。
後、UX KANSAIのメンバーのワークショップでの能力が高い。実はUX KANSAIのメンバーと一緒にワークショップを行なうのは初めてでした。すごかった。
最後に
今回のセミナーを企画してくださった方がた、ほんとうにありがとうございました。自分のいままで意識してなかった、筋肉の全くついていない部分に気づかされる一日を過ごすことができました。
山岸先生も大阪まで来て頂き、貴重なお話ありがとうございました!本当に社会人として考えることができる一日を過ごすことができました。
※今回ワークショップに集中しすぎて唯一の写真がこちらです。セミナーの内容には全く関係ありません。
ファシリテーターとWSデザイン(午前の部)
先週、山岸先生から、ファシリテーターとワークショップデザインはなんたるかを1日かけて学んで来た。
※本ブログは、午前の部の講義&ディスカッションのまとめです。午後の部は次回ブログでまとめます。
はじめに
受講前のワークショップ(WS)の認識:
- なんかイケてる人達がリア充感をだす。
- HCDやUXDのセミナーなどで良く使われる。
- 比較的若手のほうが得意。
- ブレストや発散などの用語がよく使われる
受講前のファシリテータの認識:
- WSでチーム内にいて、リーダーシップと言うよりは、メンバーシップを発揮するような人
ワークショップの要件
これまで、UX KYOTOやUX KANSAI等で、ワークショップに参加したしてきました。また、自分が言い出しっぺでワークショップっぽいことをすることも。でも、ワークショップの要件など考えたこともなかった。山岸先生の定義では、
グループワークを通じて、高い創造性を発揮する/させる
事がワークショップであるとのこと。そして、
ワークショップでは、質の高い成果物と、成果物を作るまでのプロセスを学んでもらうことを両立できない
と言う点も印象的。企業でトップダウンの企画によりワークショップを行うと、「チームの士気を高める」「素晴らしいアイディアが産まれる※」を目的にしてしまう事が多いらしく、こう言うものは虻蜂取らずになってしまうとのことであった。
他にも「HCD/UXDのプロセスを学ぶ」「素晴らしいサービスが産まれる」等も同様。
※”産まれる”と受動態にしているのは、ワークショップが何か魔法のようなもので、WSという行為ですごいものが産まれると思い込まれている上の方が多いと私自身が感じているからです。
ファシリテーターの役割
ワークショップを実施する上でのファシリテーターの役割りは以下の通り。私が思っていたファシリテータは、このうち3,4に該当していたのだと判明。
- 場を作る
- プロジェクトを動かす
- チームを育てる
- 成果をだす
場を作る
これは、ワークショップを開始するまでの話。会社でのWSで、実務的に言えば参加者の日程調整や、場所の確保、模造紙やぺん、付箋の確保など。ただ、それ以上になぜこのWSをやるのか、どんなWSをするのかなども考える。
プロジェクトを動かす
プロジェクトの状態も千差万別。山岸先生は、参加者のスキルの高低と、ワークショップ成果物の高低で4象限に分割されていました。
スキル低 成果物低:そもそもなぜワークショップをなんでやらされているの?って参加者が疑問に思っている状態
スキル高 成果物低:ファシリテータが力不足で成果物まで結びつけれていない
スキル低 成果物高:いちばんファシリテータの技術が問われる状態。
スキル高 成果物高:参加者全員がファシリテーターとして振舞う事ができている状態(逆にファシリテータは不要)
チームを育てる
チームを育てると言うところがで、
チーム≠人の集まり
信頼≠仲良し
で、以下に右辺の状態を左辺に持っていけるかがファシリテーターの力の見せ所だとこと。いかに、メンバーが持っているもの(専門知識やビジネスマンとしてのコンピテンシー)以上の成果が出せるか。
すごいファシリテータとは?
楽しいだけで、特になんの成果物も出ないワークショップ。大学生にありがちだそうです。冒頭のリア充感みたいなワードは、こう言うイメージから来ているのかも。
そして、あまりに楽しくない、苦しいけど、成果物が高いワークショップ。そして、楽しくて成果物も素晴らしいワークショップ。この3つめの状態に持っていけるのが、すごいファシリテータ。なるほど。言われてみるとその通りですが、言われてみないと、考えたこともなかった。
その為には、
鏡:”自分はどうだ?”と考えながら聴く
チューブ:相手の中には深く入り込みながら聴く
アンテナ:全てを感じながら聴く
事が大事だとのこと。このあたりは、HCDのインタビューでも類似の話でもあるが、それ以上に、ビジネスマンのコンピテンシーとして必要なのだろうと思います。
ファシリテーターは二階建て
まずこれはファシリテーターに限らないけど、(教育的な意味合いで)技術を学び、(実戦的な意味合いで)ものまねを繰り返すことで、自分のマインドセット(血肉)になって行くとのこと。これは痛感しています。まだまだHCD/UXDはできていない。これは「師匠と弟子モデル」も同じこと。
そしてファシリテーターの二階建とは、
2階:専門的なファシリテーション能力:目的・ゴールにフォーカス出来る、ゴールドまでの道筋(手段やツール)にバリエーションを与えれる、根拠を説明できる能力
1階:一般的なファシリテーション能力:合意形成を導く能力、相互理解させる能力
この1階、2階を鍛えないといかない。どっちが得意はあったとしても、どちらか一方しかない場合、ファシリテーションを行なうのは難しいとのこと。確かに、1階だけすごいのって、よくわからないコンサルに多いイメージ。やけに合意はできるけど、実務のこと何もわかってへんやん!って。
2階だけ強いのは、一匹狼的な技術者に多いイメージ。実務させると、すごい納得できる設計をしてくれたり、時間をかけて話を聞くと根拠などもすごい人。
この両方を兼ね備えるとファシリテーターになれるんだなとおもいます。
ワークショップデザイン
ワークショップをデザインするときは
問いの解像度をコントロールする
ことによって、デザインされたworkshopになる。
ワークショップでメタな視点を参加者に与える事が出来れば、5年後に活きてくる。
あとワークショップの目的の明確化。
教育としてUXセミナーのワークショップをデザインする時は、基本的には、UXD/HCDの専門性が有れば良い。
事業として、サービスデザイン(新しい事業)を考えようとするならば、UXD/HCD、お金の計算、マーケティング、経営、知財などの専門性を持った人が参加社に必要となる。
ワークショップにおけるファシリテータの役割
実施→観察⇄参加→実施
私は「参加」が得意だけど「観察」が苦手。気が付いたら参加者になってしまっており、俯瞰出来ていない。立場のスイッチができない。
このあたりまでが今回のセミナーの午前の講義&ディスカッション。この「ファシリテータの役割」で感じたことは午後に行ったワークショップデザインのワークショップを次回記事でまとめます。
2017.7.8 UX KANSAI #02 オブザベーション
こんばんわ。大淵です。
先日7月初旬に、UX KANSAI主催 UXデザイン連続セミナー2017 #02 オブザベーションを開催いたしましたので、会場の状況などをご報告いたします。
前回【セミナーレポート】2017.6.3 UX KANSAI #01 ブートキャンプのとき、本当にたくさんの方がブログでセミナー報告をしていただきました。今回もこれから増えていくはず。
受講者ブログ①:UX KANSAI #02 オブザベーション
受講者ブログ②:【UX】2017 UX KANSAIワークショップ 第2回
OBブログ:UX KANSAI #02 オブザベーション(2017.7.8)
運営スタッフブログ:2017 UX KANSAI #02 オブザベーション
■セミナー概要
本日のセミナーでは、HCDプロセス(ISO9241-210)でいう
「利用状況の把握と明示」:質的調査。ゼリーを食べる人を観察。
「ユーザーの要求事項の明示」:上位会関係分析。ゼリーを食べる人のユーザビリティの問題とUXを見つける。
「ユーザーの要求を満たす解決案の作成」:新しいゼリーを提案する。
を通して実施しました。
※今回は昨年受講者のOB・OGが4名も参加頂けました。ありがとうございます。
■観察
チーム内でゼリーを食べる人を観察しするため、チーム内で役割分担して、観察を実施しました。
各チーム、「そこまで丁寧にゼリー食べたこと絶対ないでしょ」とツッコミたくなりましたが、そこはやはり大人が、大人4人に囲まれて、じっと黙って見つめられながらゼリーを食べることなんてないのだから当然かとも。
あとはモデレータが本当に立ち振る舞いが難しい。被験者がゼリーを口にしようとしたところで、「なぜ今そんなことをしたのですか?」と聞いてしまうシーンを何回か目にしました。モデレータは、あくまで、被験者がいつも通りにゼリーを食べれるように、また記録者が記録しやすいように立ち振る舞わないといけない。この辺りは、仮設を持ってインタビューしてしまうのと同じ過ちに繋がってしまうのではないかと感じます。
■上位下位関係分析法&エクスペリエンスフィードバック法
上位下位関係分析法では、「事象」を付箋書き出し、それらの「共通する問題点」をピックアップし「改善ヒント」を出す。またエクスペリエンスフィードバック法では、心理曲線とユーザーの作業ステップを書き出す。この二つを上下に配置するという方法での分析を行いました。
セミナー参加者のポストイットへの慣れというか、どんどんと書いては貼ってを繰り返すペースが早いなと。昨年受講者だった大淵は第二回でここまで早く模造紙にポストイットが展開されていくことはなかったなと感動しました。
ただ、この上位下位関係分析法で難しいのは「なぜなぜ分析」をどこまでできるのか?だと再認識しました。このなぜなぜ分析ができるとUXの世界に、なぜなぜ分析ができないとユーザビリティの単なる問題で止まってしまうと。
例えば
「ゼリーの蓋を開けておいておく場所がない」
「フルーツをスプーンで切ろうとしてなかなか切れない」
という二つがあった時。
なぜなぜ分析実施した場合
「ゼリーの蓋を開けておいておく場所がない」→「あまり無造作において机を汚したくない」→「机を汚し回るような大人に思われたくない」
「フルーツをスプーンで切ろうとしてなかなか切れない」→「大きな口を開けて食べたくない」→「行儀が悪い大人に思われたくない」
となぜなぜ分析していくと「変な大人に思われたくない」という問題点が見つかっていく。
なぜなぜ分析しない場合
「ゼリーの蓋を開けておいてく場所がない」→「蓋は、容器から完全に分離しないパッケージに改良しよう」
「フルーツをスプーンで切ろうとしてなかなか切れない」→「フルーツは、女性の一口サイズにしておこう」
となってしまう。こうなるとパッケージの改善を行う時に、単純に「蓋で困る人」「フルーツで困る人」のどちらが多い?という定量的な調査結果で「フルーツを女性の一口サイズにしよう」という結論になってしまう。
と上位下位関係分析ワーク前半は偉そうに思っていたのですが、各チーム後半になるとなぜなぜ分析が進んできていて、本当にすごい。
■発表
各チームからの成果発表。簡単にまとめると
- 人に綺麗に見られたい
- 男の人でも満腹感を得られそうと食べたいと思えない
- 飽きてきてしまう
- 好きな時に好きな量だけ食べたい(自分でコントロールできる)
- 気持ちいい気分で食べたい
- 義務感で食べたくない
- お行儀よく食べれるように見られたい
といったUXがあり、それを改善しようと新しいゼリーのパッケージまで発表。
本当にお疲れ様でした!!
■今回の浅野先生語録
読んでから聞け
いや。他のスタッフが先に「セミナーは懇親会のためのチケット」っていう名言を出してしまったので、同じのは嫌だなと思い、社会人として「ビクッ!!」としてしまうこちらをチョイスいたしました。
浅野先生、セミナー受講者の方本当に、ありがとうございました&お疲れ様でした。
UX KANSAI 2017 #01 ブートキャンプ
こんばんは。
先週UX KANSAI 2017 #01ブートキャンプに参加いたしました。
これまで通りのセミナー受講のブログはこちらを参照ください。
http://uxkansai.org/blog/report/46/
で、今回からグラレコなるものをやってみたいと。
以前、セミナーでグラレコなるものを初めて見て、感銘を受け。
今回のUX KANSAI 2017のセミナー受講者の方もグラレコをしている。
いっちょ勉強してみようということで、作成して見ました。
家で模造紙を広げるのはしんどいのでA4用紙にまとめましたが、A3サイズが良かったかなと反省。
数こなす部分が多いと思いますので、次回以降も頑張っていきます。
※グラレコがなんたるものかは、以下参照
UX KANSAI 2016その後
2016年にUX KANSAI2016に参加し、非常に多くのことを学びました。
「古民家で家族旅行しながらお父さんは仕事をしたり、コワーキングスペースとして使ったりしながらしまなみ街道を・・・」というサービスをチームで考え抜いて、無事セミナーを修了。
と思っているとUX KANSAIのスタッフの方が、その案をベースにさらに進化させ、古民家を使ったビジネスを始められると。
そんな素晴らしい話を聞いてしまうと、見に行かずに済ますことなどできないと、勢いだけで弾丸ツアーが決定しました。
弾丸ツアーの詳細は、すいません。母校でも会社でも先輩のodapethさんのブログに頼ります。
そして、美味しいお食事と、おしゃれな風景は、今回御宅訪問でお邪魔させていただきました徳見さんのブログを参照ください。
最後に、旅で感じたことまとめてくださったT社長の内容をご参照ください。
でも、先輩方のブログに乗っかるだけで終わるわけには行かない!
少しだけ感じたところをまとめさせていただきます。
■自分の人生について
今回ご訪問した徳見さんと旦那さんは、なんとリモートワーク(在宅勤務)をされている。以前都会で働いていたところ、会社は転職されずそのままに、しまなみ海道の大三島に移住され、そこで以前と変わらずお仕事をされているとのこと。
今まで自分の周りにそういうことをされている知り合いがいらっしゃらなかったので、新鮮な話を聞けました。
そして、感じたこと。
美味しくてカッコ良いBBQをできる大人になりたい
自分が豊かと思える人生を歩めているのか?
お話を伺っていると、潮の満ち引きを日々見ながら朝4時から釣りをして、朝ごはんを調達し、定時内はしっかりと集中して仕事をして、夜は近くの銭湯に行って、家で夕ご飯を食べる。そういう、テレビに出てきてもおかしくない、かっこいい生活を送られていました。
ただ、大三島には、スーパーが少ない、病院が少ないなど不便なところもある。(毎朝6時に町内放送があってそれに起こされるのが一番辛そうだった笑)
そういうメリット・デメリットを含めて、今の働き方や生活をご自分や夫婦でデザインし、人生の豊かさを感じていらっしゃると、とても強く感じました。
自分を振り返ると、仕事は、基本的に会社の考えた方法に従っているなと。自分で仕事の仕方をデザインしていないし、プライベートは、仕事に合わせてしまっていると、強く感じました。
※注意 今の会社の働き方に不満はないです!!
ただ、自分でデザインできていないな、会社に甘えているなと強く感じました。
大三島でのお二人の生き方・働き方はとっても憧れます。それ以上にそういう生き方・働き方を選択しているところに憧れます。
私も自分の生き方・働き方をもう一度考え直して、「会社がそうだから」という考え方ではなく「自分がこう思うから」自分の生活をデザインしたいと思います。
まずは会社の提供してくれている色々な働き方(育児休暇etc)を調べる?
■おしゃれは正義
いやーこれ本当はあまり言いたくないのですが…
昨年UX KANSAI 2016に参加して、今回の徳見さん宅(ものごっついおしゃれ。家具も家電も、小物も)を訪問させて頂き、最後に古民家を再生したlifestyle|立花食堂に少し寄って
やっぱセンスある人がいると、出来上がるモノ違う→そこから想像されるコトもよく見えるよな。
って思いました。
※ちなみに大淵が思うセンスって、結婚後、奥さんに大分調教されていましてB-Shop、Actus、無印良品、が正義みたいな感じです。もちろん自分ではできません。休みの日は奥さんの服装チェックが入ります。
ワークショップで、「絵を書くのを恥ずかしがっていけない」という先生のお言葉のもと、目を当てられない絵を堂々と書くことはできるようになりました。ただ、絵がうまくかければ、UIデザインを綺麗にできれば(大淵が作るとWindows95の画面のイメージ)、もっと質よく情報が伝わって、自分の思っているコトがしっかりと伝わって、そのサービスなんかが正しく伝わって、正しく厳しい評価を受け取るコトができるのではないかと。
絵の勉強をしよう!!
■大三島でのサービスについて
で、 戻って本題の大三島でのサービスについて。
実際に古民家も拝見しました。
ここもすっごいおしゃれ。というか、以前ここにお住いの方がおしゃれだったんですかね。
中の家具もおしゃれでした。
ここがどんな空間に変わるのか、みんなで話し合い。
「壁はやっぱりこうでないと」
「ウッドデッキが」
「吹き抜け」
「庭の植木」
本当に色々なアイディアが出てくる出てくる。
ただ、
「保健所の許可のためには」
「冬は木造だと寒すぎるし」
「予算が」
みたいなビジネス制約も出てくる。
こういったところは、構造化シナリオ法に通じるところもあるなと。
でも、きっと素晴らしい空間になるんだろうなってとても感じる時間でした。
個人的に感じたポイント。
大阪→大三島の移動を車などで考えるとどうしても一日移動日になってしまう。遠いというコトは単純に考えれば=不便。買い物する場所も自由ではない。
今回のサービスを使う対象は、もともと昨年のセミナーで考えていた時は、ペルソナが神戸や大阪在住の前提だった。そういうユーザーには、この不便さが価値になるといいのだろうな。
例えば、強制ダイエット合宿。職場で、メタボで問題になってる人を集めて一週間仕事をさせながら健康的な生活をさせる。毎日島43kmをサイクリング。
でも実はペルソナが広島在住、愛媛在住だと話が変わってくる。1時間ぐらいで来れてしまうと、もっと気軽に使えるコワーキングスペースなのだろうなと。
プラットフォームとしては、合宿・コワーキングスペース・家族旅行として使えるような形にして(というより、あまり大きくどれかに傾けるようなリフォームは実施せずに)実際に事業を始めてみていかないといけないのかなとも思いました。
でも本当に楽しみな空間になるんだろうなと。
出来上がったら、家族で泊まりに行きたいと思います。
■サイクリング
いやはや人生初のサイクリングで2日間で120kmも走ると思っていませんでした。きつかった。楽しかった。
普段ランニングは、そこそこしている方だと思いますが、サイクリングはきついです。ただ、サイクリングって、ランニングよりも身体へのダメージが引っ張らないってすごく感じました。ランニング10kmしたあとすぐにご飯食べたり、働くなんて絶対無理ですけど、サイクリングだとできるかなと。そういう意味で上の古民家と相性もいいのかなって思いました。
※ラスト40kmは完全にバテてしまい、お二人にご迷惑おかけしました。次回までにもう一度身体鍛えてきます。
というわけで今後もこちらの大三島には興味津々で行きたいと思います。
Xデザインフォーラム in 京都 (セミナー編)
先ほどXデザインフォーラムin京都(ワークショップ編)に続く後編。
Xデザインフォーラム in 京都 (ワークショップ編) - masashiohfuchiの日記
■山内先生のお話
以下書籍をベースにしたお話でした。
今回のセミナーを受けるにあたり、一度拝読した状態でセミナーに挑みましたが、本当に読んでおいてよかった。
非常に多くの示唆があった中で、私が気になったポイントだけピックアップします。
- 主客分離が前提のこれまでのサービスではいけない
- モノからコト(体験)になるにつれて、デザイナーもサービスの対象に含まれる
- 客という主体はサービスの結果でありサービスへのインプットではない
- 文化をデザインできる企業でないといけない
いや…本当に難しかったです。普段実務としてどうやったら実践できるのかしか考えていなかった私からすると、学問としてHCDやサービスデザインを捉えてらっしゃる山内先生の捉え方は本当に新鮮でした。
先生のお話の中で私のこれから意識しようと思ったのは、デザイナーとユーザーが対等な関係でデザインを作っていかないと、ただユーザーを神様にして、従属関係の中でサービスを作っていっても飽きられるというコト。寿司屋の大将ほど、お客様に対して厳しく接することはできなくとも、デザイナーがお客様のことだけ考えるのではなく、デザイナーとお客の双方で織りなすサービスの中で得られるものを最大化できるようにしないといけないのかなと。(ここら辺、理解の仕方が正しいのか、書いていて不安になってきました)
■安藤先生のお話
HdCD(人間脱中心設計) v.s. ISO9241-210
山内先生のお話を受けてからの安藤先生のお話。
今まで私の感じていた
「HCDを突き進めてもiPhoneを作れるようにはならないよね」
という自分の疑問にダイレクトに響く内容でした。
ISO9241-210は、業務インタラクションシステムに原点して導入されてきた経緯があり、ISO9241-210は狭義のHCDであり、本来のHCDの哲学の一部になってしまっているとのこと。
ISO9241-210を誤って解釈し、ユーザーの言っていることをそのまま作りますは、NG。ユーザーの利用状況を把握し、本質的ニーズを把握しないといけない。本質的ニーズは手段を変えてでもユーザーが達成したいコトである。今ある手段に改善を加えてもイノベーションは生まれない。
これ、昨年UXKANSAI2016で浅野先生にも一年間言われ続けてきた話だと思いますが、改めて別の先生から伺うことで身にしみました。
他にも黒須先生の提言されている
「目標指向的行動」:業務システムなどで、目的を早く確実に実施完了できる
「プロセス指向的行動」:プロセスで、気持ちよく達成ができる
「状態指向的行動」:高級腕時計を眺めているだけで満足できる
という3つの行動について説明がありました。ISO9241-210が考えているのは目標指向的行動だけとのことである。
今までいわゆる「当たり前品質」を実現すること=HCDという認識があり、その一つ上を目指すのがUXDというような捉え方をしていた部分があった。
累積的UXと同義と感じたプロセス指向的行動を実現することがUXなのだと再認識。
自分の中であやふやだった HCDとUXDの違いがこういった体系化された中で説明頂けると頭の中がスッキリ。
私は医療機器開発を業務としており、このプロセス指向的行動がユーザーにあるのか、まだ答えを持てていませんが、当たり前品質を押さえるだけみたいな開発を一個上の段階に持っていけるように意識高い系で頑張ります。
■山内先生、安藤先生のお話を拝聴して
一番心に響いたのは安藤先生の以下のお話。これは山内先生の話とも重なる部分がありました。
二次的理解。デザイナー自体も対象ユーザーの体験について同じように体験し、ユーザーとそのことについて語り合うことを前提にしなければ、HCDは成立しない
HCDの原則。できるだけ長い間問題を特定せずに、暫定的なデザイナーの主観的なデザインを繰り返し実施し、評価を実施すること
今まで、「ペルソナ」「カスタマージャーニーマップ」「構造化シナリオ」などというものを作れば、良い製品ができるというものだと信じて、この世界に入り勉強してきたところがありました。
でも、同時にこういったことをしても必ずいいサービスができるわけないだろというようなHCDやUXに対する懐疑的な思いもありました。
UX KANSAIなどのワークショップでも、自分やチームのメンバーのこれまでの経験や主観によってサービスができていく部分があり、それで本当にペルソナのことに向けているのかという悩みもありました。
でも、今回のXデザインフォーラムin京都で、ワークショップ、セミナーを通じて、いかに自分の経験も生かしながら、ユーザーのことを考えて、体験をデザインできるのかが大事なんだと、ユーザーのことを見るのに注力するだけでなく、とりあえず自分の主観でデザインして、それが響くのかという、ある意味技術者の自己満足の部分も織り交ぜながら、開発していきたいと思います。
我ながら文章がまとまっていませんが、うまく咀嚼できるまではこのままでいきたいと思います。
Xデザインフォーラム in 京都 (ワークショップ編)
先週5月26日に、Xデザインフォーラムin京都に参加してきました。
今回は午後からワークショップ、夕方からセミナーの2段構成。
ワークショップから参加してきましたので、まずワークショップについてブログでまとめたいと思います。
セミナー編は以下を。
Xデザインフォーラム in 京都 (セミナー編) - masashiohfuchiの日記
■デザインパターン
ワークショップのテーマは、デザインパターンでした。実は初めて聞く言葉。山崎先生よりご説明がありましたが、簡単に私の理解をまとめると…
HCDには商品企画から開発までの進め方はあったが、設計の仕方が含まれていない。デザインパターンは設計の方法がわかる。
デザインパターンでは、ユーザーの価値と、その価値が得られていない、得られる前の課題の状態と、そこから解放される解決のパターンを作っておくことで、それらのパターンからサービスを考えることができる
とのことで、ネット探していると似たような資料があったので詳細はこちらで。
で、デザインパターンをワークショップの流れ
①チーム内で、嬉しかった体験をポストイットに書き出しグルーピング
チーム内で、今日嬉しかった体験、学生のとき嬉しかった体験、就職してから昨日までで嬉しかった体験をポストイットで書き出し、それをグルーピング。今回は中級WSということでみなさん本当に早い。グルーピングを価値でまとめていくことが自然にできるなど、本当に早かった。
②デザインパターンの作成
チーム内で、こういった体験をピックアップしたいというものを決定して、こんなデザインパターンにまとめてみました。
③デザインパターンから、サービスを考える
デザインパターンから、サービスを考えてみました。お題は、「大人の学び」。
ハプニングがある「大人の学び」ってことで、こんなサービスがチームの結論に。
ここまでスタートから約2時間でできました。中級ってすごいな。上級の世界はどんなんなのだろう・・・
■今回のデザインパターンを通じて
講師の山崎先生からは、「自分たちの企業の強みを生かした、自分たちで作ったデザインパターン」は一つのストーリーになっていて、自分たちで作っているから信じられるとのこと。これをコンサルであったり、誰かに任せてはいけないとのこと。
普段の業務で、こういったデザインパターンをいくつか作ってみるとどうなるのだろうか?色々な設計をする上で、そのデザインパターンに則って考えていくと、ぶれにくくなるのだろうか・・・
ペルソナを作るのよりも、わかりやすいかもしれないので、一度やってみたいなと思いました。
では、後半のセミナーは次回記事に続きます。